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切削加工と塑性加工を比較
まずは、切削加工とそれ以外の加工方法について、考えます。
『加工法には大きく分けて、除去加工と非除去加工の二通りがある。除去加工は切削加工や研削加工に代表されるように切屑を出して加工する方法であり、非除去加工は加工時に切屑を出さない加工法で、塑性加工や溶接や鋳造などである。』
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(太字は筆者による)
出典:「東海大学 産業工学部 機械システム工学科 機械工作法2」より
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上記の文章を整理すると、
- 加工法には、「除去加工(じょきょかこう)」と「非除去加工(ひじょきょかこう)」の二通りがある。
- 除去加工は、「切削加工(せっさくかこう)」や「研削加工(けんさくかこう)」で、切屑(きりくず)を出す。
- 非除去加工は、「塑性加工(そせいかこう)」や「溶接(ようせつ)」や「鋳造(ちゅうぞう)」で、切屑を出さない。
塑性加工とは、余り聞いた事の無い言葉だと思います。
『塑性加工とは、材料に大きな力を加えて変形させることによって、目的とする形状に加工することである。一般に他の加工方法より加工時間が短く、材料のロスが少ないため、工業製品の生産等に広く用いられる。』
『塑性加工の種類には、鍛造加工、押出し加工、圧延加工、引抜き加工、転造加工、プレス加工(せん断加工、曲げ加工、深絞り加工)、などがあります。』
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出典:
フリー百科事典「ウィキペディア」塑性加工より
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この塑性加工の中で、我々小さい部品の切削加工専門メーカーでの、小さい部品の切削加工と良く比較される加工方法に、「鍛造加工」、「転造加工」、「プレス加工」があります。
誤解を恐れずに、単純に言いますと、
- 鍛造加工とは、
金型(かながた)の中に金属の塊を入れて、ドカ〜ンと一発で叩き潰す加工方法です。
ヘッダー加工(圧造加工)も、鍛造加工の一種です、というか呼び方の違いです。
- 転造加工とは、
金型(かながた)に金属の丸棒を挟み込んで、クルクルッと回すと、細い丸棒になったり、雄ネジになったりする加工方法です。
- プレス加工とは、
金型(かながた)で金属の板を曲げたり、潰したり、穴を開けたりして、立体的な形にします。
ここで、切削加工と塑性加工との一番の違いは、型(金型)です。
- 「切削加工」では、型(金型)を使わない。
- 「塑性加工」では、型(金型)を使う。
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